秋は「ぜんそく」がでやすい季節です!

10月から11月にかけては、喘息の発作で救急外来を受診される患者さんが、他の時期に比べて数倍以上に跳ね上がります。秋に発作が多いのは、特に、ダニアレルギーのある方の場合に顕著です。小児喘息の9割以上にダニアレルギーがありますから、小児期発症の喘息の方は特に注意が必要です。
今年は、涼しくなるのが昨年より早かったせいか、9月下旬から喘息の患者さんが増えています。軽い風邪が発作の原因になることがしばしば見られます。薬が切れている方は、夜間や休日に発作が起きて慌てないように早めの受診をお勧めします。また、明け方に咳で目が覚めたり、発作がでるようになった場合は、薬を増やした方が良いので相談されてください。

医療法人上川路クリニック
呼吸器内科・アレルギー科・内科
福岡市城南区茶山1-1-12

KBCラジオに出演しました

 KBCラジオのアレルギー談話室という番組に出演させていただきました。「開業医における 喘息の治療」というテーマで話をしました。収録では結構緊張しましたが、開業してからと病院勤務のときを比べて、日ごろ心がけている事をしゃべってみました。放送は2013年6月2日(日)午前6時40分から15分間でした。

医療法人上川路クリニック
院長 上川路信博

 

年末年始・休診のお知らせ

12月30日(日)から1月3日(木)までは
お休みさせていただきます。
1月4日(金)以降は、平常通り診療します。
よろしくお願い致します。

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禁煙の治療薬

喫煙は、健康という観点からみると百害あって一理ありません。しかしながら、タバコに含まれるニコチンには強い依存作用があり、自力で禁煙するのは難しいのが現状です。最近、舘ひろしさんがチャンピックスという禁煙補助薬を使って禁煙にチャレンジするCMがテレビで放映されていますが、この薬は効果が高く禁煙したいけれどどうしてもタバコに手がのびてしまう方には有効な方法です。
当院でも60人以上の患者さんがこの薬による治療を受けられましたが、治療を3ヶ月間継続された方の8割から9割の方が禁煙に成功されています。もっとも治療終了後に再びたばこを吸ってしまう方もおられるので、最終的な禁煙成功率はこれまでに言われているように6割前後ではないでしょうか。自力で禁煙に成功する方は2割程度と言われていますので、この治療法には大きな効果があると言えます。
副作用は、吐気が最も多いようですが、治療を継続できないほど症状が強い方は多くありません。また、重篤な副作用として稀ではありますがうつなどの精神症状があると言われています。しかし、禁煙に成功すると喫煙を続けた場合に比べて10年程度寿命が延びると言われていますので、薬を使ってでも禁煙することは意味のあることだと思います。興味のある方はぜひ御相談ください。

なお、タバコの害については http://kamikawaji.com/contents/?cat=12
禁煙条例の効果についは http://kamikawaji.com/contents/?p=128 も参照ください。

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花粉対策―花粉情報を上手に利用しましょう。

花粉症の方には、つらい季節が到来しました。最近、薬が良くなっているので我慢せず薬を使うことがお勧めですが、それ以外に以下に述べるような花粉対策も併せて実施されると有効です。具体的な花粉対策としては、
1)花粉情報に気をつける。
2)飛散の多い時の外出を控える、外出する際はマスク、メガネを使う。
3)表面がけばだった毛織物などのコートは避ける。
4)帰宅時、衣服や髪をよく払い入室する。洗眼、うがいをし鼻をかむ。
5)飛散の多い時は窓、戸を閉めておく。換気時の窓は小さく開け時間も短くする。
6)飛散の多い時のふとんや洗濯物の外干しは避ける。
7)掃除を励行する。
などが有効とされています。このように見ると、花粉情報は、花粉対策をたてるのに重要です。代表的なものは、「環境省花粉観測システム(愛称:はなこさん)」で、日本全国の花粉の飛散状況をみることができます。また、福岡県医師会の花粉情報や、花粉飛散の予測をおこなっているサイトも下記に紹介していますので参考にされてください。
「環境省花粉観測システム(愛称:はなこさん)」
http://kafun.taiki.go.jp/Map.aspx?AreaCode=08

「福岡県医師会花粉情報」
http://www.fukuoka.med.or.jp/kafun/kafun.htm

「花粉飛散予測(花粉ステーション、第一三共)」
http://www.kafunst.info/ws/hisan/maphtml/fukuoka.html

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花粉症の初期治療

花粉症の季節が近づいてきました。花粉が飛び始める少し前から、薬を飲み始めるとシーズンを通しての症状が軽くて済むことが知られています。これを初期療法と呼びます。特に、去年薬を飲んでもなお症状がつらかったといった重症な方にはお勧めです。福岡では、例年2月初旬からスギ花粉の飛散がはじまりますから、1月下旬ないしは2月に入ったら病院を受診して薬を飲み始めると良いでしょう。軽症の方の場合も、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、眼のかゆみなどの症状が出たら直ぐに薬を飲み始めた方が良く効きます。花粉症は早めの受診がお勧めです。

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ナースに知ってほしい100の病気

看護師さん向けの本を分担執筆しました。私は、肺炎、肺結核、肺気腫、気管支喘息の4つの病気について書かせてもらいました。執筆者の大部分が同級生ですので、他の筆者のところも懐かしく読みました。手前味噌になりますが、広い範囲のよくある病気についてコンパクトにまとまっていると思います。値段も手ごろですので、手に取ってもらえるとうれしく思います。

ナースに知ってほしい100の病気 メディカルビュー社 2,940円
http://www.m-review.co.jp/book/21/bk21_0403_6.htm

秋の咳にご用心!

秋は、「喘息」が悪化しやすい季節です。普段症状のない軽い喘息の方も、この時期に風邪をひくと発作になりやすいので十分お気おつけください。
長引く咳は喘息かもしれません。典型的な喘息は、明け方にゼーゼー、ヒューヒューいって呼吸が苦しくなり目が覚めるといった発作をおこしますが、咳が主体の喘息もあります。小児期を含め過去に喘息と診断されたことのある方、季節の変わり目に咳が続きやすい方、ご両親やご兄弟が喘息の方、あるいはアレルギー性鼻炎やアトピーなど他のアレルギー疾患がある方は、長引く咳の原因が喘息である可能性があります。お気軽にご相談ください。

インフルエンザの流行情報に注意しましょう。

定点医療機関(全国で約5000施設)からのインフルエンザの発生報告が集計され、インフルエンザの流行情報として公表されています。

福岡県の流行情報は福岡県医師会のホームページで見ることができます。
https://www.fukuoka.med.or.jp/perl/new_surv.pl?action=frame
全国の流行情報は、国立感染症研究所のホームページで見ることができます。
http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/index.html

インフルエンザは若い方がかかることが多く、学校で流行して子供さんから家族にうつることが少なくありません。学校からの情報にも注意されてください。また、ニュースなどにも注意されると良いと思います。

医師がインフルエンザを診断する場合、その地域でインフルエンザが流行しているかどうかを参考にします。インフルエンザが流行している時に、急に高熱が出た場合はインフルエンザの可能性が高いと判断するわけです。
高齢の方や基礎疾患がある方が家族におられて、インフルエンザが流行しており、ご家族のだれかが急に高熱を出された場合は、高齢の方や基礎疾患がある方への対策も含めて早めにかかりつけの先生に相談されると良いでしょう。これらの方はインフルエンザにかかると重症化しやすく、また、インフルエンザの治療薬は早めに使用した方が高い効果が期待できるからです。

気管支喘息患者さんも入れる生命保険について

喘息の患者さんは、これまで、生命保険に加入することが難しかったのですが、最近、喘息の患者さん向けの生命保険が誕生しました。これは、日本アレルギー学会の生命保険協会へ働きかけが実を結んだものです。喘息の患者さんで、生命保険への加入を考えている患者さんは下記を参考にされると良いと思います。

【保険に関する問い合わせ先】
 「ライフスケッチ事務局」(募集代理店:マーシュジャパン株式会社運営)
 TEL:0120-101-115(http://www.marsh-jp.com/aff/lifesketch/

また、経緯をより詳しく知りたい方は日本アレルギー学会の記事を参照してください。http://www.jsaweb.jp/meeting/news_090806.html