秋の咳にご用心!

秋は、「喘息」が悪化しやすい季節です。普段症状のない軽い喘息の方も、この時期に風邪をひくと発作になりやすいので十分お気おつけください。
長引く咳は喘息かもしれません。典型的な喘息は、明け方にゼーゼー、ヒューヒューいって呼吸が苦しくなり目が覚めるといった発作をおこしますが、咳が主体の喘息もあります。小児期を含め過去に喘息と診断されたことのある方、季節の変わり目に咳が続きやすい方、ご両親やご兄弟が喘息の方、あるいはアレルギー性鼻炎やアトピーなど他のアレルギー疾患がある方は、長引く咳の原因が喘息である可能性があります。お気軽にご相談ください。

インフルエンザの流行情報に注意しましょう。

定点医療機関(全国で約5000施設)からのインフルエンザの発生報告が集計され、インフルエンザの流行情報として公表されています。

福岡県の流行情報は福岡県医師会のホームページで見ることができます。
https://www.fukuoka.med.or.jp/perl/new_surv.pl?action=frame
全国の流行情報は、国立感染症研究所のホームページで見ることができます。
http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/index.html

インフルエンザは若い方がかかることが多く、学校で流行して子供さんから家族にうつることが少なくありません。学校からの情報にも注意されてください。また、ニュースなどにも注意されると良いと思います。

医師がインフルエンザを診断する場合、その地域でインフルエンザが流行しているかどうかを参考にします。インフルエンザが流行している時に、急に高熱が出た場合はインフルエンザの可能性が高いと判断するわけです。
高齢の方や基礎疾患がある方が家族におられて、インフルエンザが流行しており、ご家族のだれかが急に高熱を出された場合は、高齢の方や基礎疾患がある方への対策も含めて早めにかかりつけの先生に相談されると良いでしょう。これらの方はインフルエンザにかかると重症化しやすく、また、インフルエンザの治療薬は早めに使用した方が高い効果が期待できるからです。

気管支喘息患者さんも入れる生命保険について

喘息の患者さんは、これまで、生命保険に加入することが難しかったのですが、最近、喘息の患者さん向けの生命保険が誕生しました。これは、日本アレルギー学会の生命保険協会へ働きかけが実を結んだものです。喘息の患者さんで、生命保険への加入を考えている患者さんは下記を参考にされると良いと思います。

【保険に関する問い合わせ先】
 「ライフスケッチ事務局」(募集代理店:マーシュジャパン株式会社運営)
 TEL:0120-101-115(http://www.marsh-jp.com/aff/lifesketch/

また、経緯をより詳しく知りたい方は日本アレルギー学会の記事を参照してください。http://www.jsaweb.jp/meeting/news_090806.html

お盆休みのお知らせ

8月13日(木)から8月15日(土)まではお盆休みとさせていただきます。
8月17日(月)以降は、平常通り診療します。
よろしくお願い致します。

アンケートにご協力いただきありがとうございました。

100名の患者さんに満足度調査のアンケートにご協力いただきました。お誉めの言葉もたくさんいただき職員一同おおいに励みになった一方、改善すべき点に関する貴重なご意見も寄せられ大変感謝しています。皆様のご意見を踏まえて以下の対応をしました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

1)看板がわかりにくかった。
 3分の1以上の方が同様のご意見でした。ご心配いただきありがとうございます。私たちも同感なのですが、予算・場所の問題もあるのでなかなか難しいのが現状です。何とか、近くにわかりやすい看板を出せないかと検討しています。

2)ポスターやお知らせの位置が低い、診察室の出入り口近くにあって見に行きにくい。
 掲示板の一つを見やすい場所に移動しました。

3)入り口前のスロープの手すり部分が子供が遊んで落ちそうで怖い。
 特に、地下鉄側は道路まで高さがあり、また手摺の高さも低くご指摘のように転落すると危険です。ラティスを貼って対応しました。

4)トイレの防音を強化したほうがよいと思います。
 防音を強化することは難しく「音姫」での対応をお願いできないでしょうか。「音姫を設置しています。手をかざすと流水音が25秒流れ、再度手をかざすと延長します。どうぞご利用ください」と大きく掲示しました。

5)もし良かったら、採血の際、アルコール消毒を目の前でして頂けると安心感があります。
 採血の際にはアルコールで手指消毒をしておりましたが、手指消毒しているところが患者さんにも見えるように気をつけるようにしました。

新型インフルエンザの予防と治療 その2

国内でも新型インフルエンザの発症が確認されましたので、予防と治療について簡単にまとめてみたいと思います。
予防の基本は、正確な情報収集とできるだけウィルスを吸い込まないことです。情報収集にはニュース等に注意する他に、身近なところでインフルエンザが流行していないかにも注意すると良いと思います。ウィルスは、患者さんの咳で飛んだ飛沫を吸い込むか、患者さんの咳・鼻水・便などに直接あるいは間接的に触れた手を介して口などから体の中に入り込みます。ですから、人ごみにでることを控えたり、人ごみに出る場合はマスクを着用したり、手洗いうがいを徹底するなどの予防策が有効です。飛沫感染はインフルエンザ様症状(熱、くしゃみ、咳、鼻水、悪寒、筋肉痛など)がある人から1m以内で接触した場合に危険が大きいので、症状のなる人から1m以上の離れることも有効な予防策です。また、咳などの症状がある場合は、他人にうつさないために咳エチケットも大切です。咳エチケットとは、咳くしゃみの際はティッシュ等で口と鼻を被い他の人から顔をそらすこと、使ったティッシュは直ちにゴミ箱に捨てること、咳やくしゃみをおさえた手は直ちに洗うこと、咳などの症状がある方はできるだけ場合はマスクを着用することです。咳エチケットは、患者さんから放出されるウィルスの量を減らすことで感染の広がりを予防する効果があります。感染症一般に言えることですが、吸い込むウィルスの量が少なければ軽症ですむ傾向がありますから、以上のような対策を心掛けていれば新型インフルエンザに感染したとしても重症化の予防効果が期待できます。完璧をでなくても良いですので上述したような対策を心がけてください。
治療に関しては、従来の季節性インフルエンザ同様にタミフルやリレンザが有効です。これらの薬は発症後48時間以内に服薬すれば効果があると言われていますが、実際には早く服薬すればするほど高い効果が期待できます。咳や発熱などの症状がでたら早めに医療機関を受診されると良いと思います。ただし、米国・メキシコ・カナダ・神戸などの流行地から帰国後7日以内に発症された方とその周囲の方は、発熱外来の受診が勧められています。直接病院に行かれても先に発熱相談センターに相談するように言われますので、該当される方は発熱相談センターに電話で相談されてから受診されてください。これは、病院で新型インフルエンザがうつる可能性を予防するための措置ですのでご協力をお願いします。
幸いなことに、これまでの報告では今回の新型インフルエンザの病原性は従来の季節性インフルエンザと大きく違いませんから、あまりパニックになる必要はなさそうです。

福岡市の発熱相談センターは下記を参照してください。
http://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/hokenyobo/life/kansen/pandemicflu/pflu.html
都道府県別の発熱相談センターはこちらを参照ください。http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/090430-02.html
また、さらに新型インフルエンザについて詳しく知りたい方は、下記のサイトを参照されると良いと思います。
福岡県感染症情(http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/~idsc_fukuoka/swineflu/index.html

新型インフルエンザについてー予防と治療ー

マスコミで新型インフルエンザの発生について大きく報道されていますので、ここでも簡単に説明したいと思います。これまでにも、豚インフルエンザがヒトへ感染した事例の報告はありますが、その多くは感染した豚と濃厚に接触した限られた事例で、ヒトからヒトへ感染することはほとんどありませんでした。ところが、今回、世界の各地で豚インフルエンザの患者さんが発生しており、 特にメキシコでは2000人を超える豚インフルエンザの患者さんが発生しています。このことから、WHOも豚インフルエンザがヒトからヒトへ感染するようになり世界的に流行に発展する危険があるとして警報レベルをフェーズ4から5にあげました。すなわち、豚インフルエンザと呼ぶ時期は過ぎておりヒトからヒトへ伝染する新しいインフルエンザは発生したと言え、厚労省も豚インフルエンザを新型インフルエンザとして取り扱うと発表しています。現在、この新型インフルエンザの日本での発生はありませんが、今後の情勢に十分注意する必要があると思います。
これまでの情報では、新型インフルエンザも従来のインフルエンザと同様の症状とされていますし、タミフルやリレンザが有効とされています。従来のインフルエンザの予防は、マスク・うがい・手洗い、ワクチン、タミフル・リレンザの予防投薬などですが、これらのうち、ワクチン以外は現在も使えます。WHOの勧告でも早期発見、早期治療を推奨しています。従来のインフルエンザでも、タミフル・リレンザは発病初期に使うと格段に効果が高いことが知られており、新型インフルエンザでもこれらの薬を発病初期から使うことが本人にとっても周囲への感染を広げないという意味においても有効だと考えられています。
ですから、メキシコや米国、カナダなどから帰国された方やその周囲の方で、発熱などのインフルエンザ様の症状があれば、あるいはなくても、早めに保健所や医療機関に相談されると良いと思います。なお、医療機関を受診される場合は、先に各地の保健所の新型インフルエンザ発熱相談センターに電話で相談されてから受診していただくと現場の混乱を避けることができますし、適切に検査・治療してもらえます。該当する方は、是非電話で相談されてからの受診をお勧めします。

福岡市の相談窓口は下記を参照してください。
http://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/hokenyobo/life/kansen/pandemicflu/pflu.html

都道府県別の相談窓口はこちらを参照ください。http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/090430-02.html

また、さらに詳しく知りたい方は、下記のサイトを参照されると良いと思います。
福岡県感染症情(http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/~idsc_fukuoka/swineflu/index.html

豚インフルエンザについてーその予防と治療

平成21年4月28日改訂
マスコミでブタインフルエンザの発生について大きく報道されていますので、ここでも簡単に説明したいと思います。これまでにも、ブタインフルエンザがヒトへ感染した事例の報告はありますが、その多くは感染した豚と濃厚に接触した限られた事例で、ヒトからヒトへ感染することはほとんどありませんでした。ところが、今回、世界の各地でブタインフルエンザの患者さんが発生しており、 特にメキシコでは2000人近いブタインフルエンザの患者さんが発生しています。このことから、WHOも昨日ブタインフルエンザがヒトからヒトへ感染するようになり、世界的に流行に発展する危険があるとして警報レベルをフェーズ3から4にあげました。これを受けて厚労省も、ブタインフルエンザを新型インフルエンザとして取り扱うと発表しています。しかしながら、現時点では、このブタインフルエンザがここ数年心配されていたような、いわゆるパンデミック、と呼ばれる世界的な大流行に発展するかどうかはわかりませんし、日本での発生もありませんからあまりナーバスになる必要はないと思います。
これまでの情報では、ブタインフルエンザも従来のインフルエンザと同様の症状とされていますし、タミフルやリレンザが有効とされています。従来のインフルエンザの予防は、マスク・うがい・手洗い、ワクチン、タミフル・リレンザの予防投薬などですが、これらのうち、ワクチン以外は現在も使えるわけです。ですから、メキシコや米国、カナダなどから帰国された方やその周囲の方で、発熱などのインフルエンザ様の症状があれば、あるいはなくても、早めに医療機関に相談されると良いと思います。なお、医療機関を受診される場合は、先に電話で相談されてから受診していただくと現場の混乱を避けることができますし、適切に検査・治療してもらえます。該当する方は、是非電話で相談されてからの受診をお勧めします。

さらに詳しく知りたい方は、下記のサイトを参照されると良いと思います。
福岡県感染症情報(http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/~idsc_fukuoka/

結核:流行の予防について

人気お笑いコンビ「ハリセンボン」の箕輪はるかさんが肺結核で入院したことが話題になっていますので、結核の流行予防について簡単に説明したいと思います。
結核はうつる病気ですが、結核患者さんの全てが結核をうつすわけではありません。結核をうつすのは、排菌している(痰の中に結核菌がいる)患者さんだけで、排菌していない(痰の中に結核菌がいない)患者さんには感染性はありません。治療をはじめると速やかに排菌はなくなりますし、排菌する前にみつけて治療すれば人にうつすことはありません。ですから、結核の流行を予防するには、きちんと治療して排菌している患者さんをなくすことと、結核の患者さんに接触した方の検査を行い、結核が発病したとしても早期発見して排菌する前に治療してしまうことが重要です。早期に発見され排菌していなければ、入院する必要もなく、薬を飲むだけで治りますので患者さんの負担も少なくて済みます。
現在の日本では、このような予防策がうまくいっているので、結核の患者さんが散発的に発生することはあっても、インフルエンザのように流行することはめったにありません。これは、全国の保健所で、結核の患者さんがきちんと治療され治癒しているか、また、感染した可能性のある人が結核を発症していないかを数年間にわたって追跡調査するという地道な努力がなされているからです。
このような予防策や治療薬の進歩により、50年前と比べると結核は激減しています。しかし、それでも現在の結核の罹患率は人口10万人あたり19.8人ですから、決して珍しい病気という訳ではありません。また、発病しても咳が続く程度の比較的軽い症状でゆっくり進行することが多いので発見が遅れることもあります。咳が長引く場合は、軽く考えないで、呼吸器科に相談いただければと思います。

階段や坂道で息が切れませんか?

その息切れはCOPDのせいかもしれません。
COPD情報サイトのSpinetに、COPDかどうかを判定するための質問票があります。心配な方は下記の質問票に答えてみるとよいでしょう。

http://www.spinet.jp/copd05_ch.html

もしCOPDの可能性が高ければ、一度専門医を受診されることをお勧めします。なぜなら、COPDは治療可能な疾患で、治療することにより、病気の進行を遅らせ、息切れなどの自覚症状を軽くすることができるからです。