新型インフルエンザについてー予防と治療ー

マスコミで新型インフルエンザの発生について大きく報道されていますので、ここでも簡単に説明したいと思います。これまでにも、豚インフルエンザがヒトへ感染した事例の報告はありますが、その多くは感染した豚と濃厚に接触した限られた事例で、ヒトからヒトへ感染することはほとんどありませんでした。ところが、今回、世界の各地で豚インフルエンザの患者さんが発生しており、 特にメキシコでは2000人を超える豚インフルエンザの患者さんが発生しています。このことから、WHOも豚インフルエンザがヒトからヒトへ感染するようになり世界的に流行に発展する危険があるとして警報レベルをフェーズ4から5にあげました。すなわち、豚インフルエンザと呼ぶ時期は過ぎておりヒトからヒトへ伝染する新しいインフルエンザは発生したと言え、厚労省も豚インフルエンザを新型インフルエンザとして取り扱うと発表しています。現在、この新型インフルエンザの日本での発生はありませんが、今後の情勢に十分注意する必要があると思います。
これまでの情報では、新型インフルエンザも従来のインフルエンザと同様の症状とされていますし、タミフルやリレンザが有効とされています。従来のインフルエンザの予防は、マスク・うがい・手洗い、ワクチン、タミフル・リレンザの予防投薬などですが、これらのうち、ワクチン以外は現在も使えます。WHOの勧告でも早期発見、早期治療を推奨しています。従来のインフルエンザでも、タミフル・リレンザは発病初期に使うと格段に効果が高いことが知られており、新型インフルエンザでもこれらの薬を発病初期から使うことが本人にとっても周囲への感染を広げないという意味においても有効だと考えられています。
ですから、メキシコや米国、カナダなどから帰国された方やその周囲の方で、発熱などのインフルエンザ様の症状があれば、あるいはなくても、早めに保健所や医療機関に相談されると良いと思います。なお、医療機関を受診される場合は、先に各地の保健所の新型インフルエンザ発熱相談センターに電話で相談されてから受診していただくと現場の混乱を避けることができますし、適切に検査・治療してもらえます。該当する方は、是非電話で相談されてからの受診をお勧めします。

福岡市の相談窓口は下記を参照してください。
http://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/hokenyobo/life/kansen/pandemicflu/pflu.html

都道府県別の相談窓口はこちらを参照ください。http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/090430-02.html

また、さらに詳しく知りたい方は、下記のサイトを参照されると良いと思います。
福岡県感染症情(http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/~idsc_fukuoka/swineflu/index.html